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建築工事部工事係長所長 / 33歳 / 勤続10年
細谷 陽
老舗の建設会社として、質が高く計画性のある工事を追求するためのデータ等に精通した部署の所長。古い資料なども多く管理・整理が大変だという。現在、将来の若手増員対策として、口伝技術の一部のマニュアル化を検討中。
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設計部主任 / 35歳 / 勤続10年
森田 幸雄
設計に関した法的な調査・管理と設計プランニングを担当。デザイン性なども問われるクリエイティブな部署でもあるため、部下の感性をどうやって成長させるかが目下の課題。古久根建設は入社が決まる前から印象が良く、入ったあとも気さくでアットホーム、居心地の良い環境が気に入っている。
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建築工事部見積課主任 / 32歳 / 勤続10年
髙坂 寛明
就活時の面接内容は緊張のあまり何も覚えていないが、内定をもらった時にそのまま上司になる方に飲み会に連れていかれた、楽しい記憶だけが残っている。現在、若手育成ステップアップ策として、新人に年次を超えた仕事を教えるプログラムに奮闘している。
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老舗中堅ゼネコンならではの強みを
活かした現場スタイル長く現場に関わり、
どのようなときに技術力の高さを
実感しますか?髙坂:それはあるね。所長によって考え方や工程が違うので、建造物には違いが出るんです。でも、古久根建設の技術に則っているので、建物の品質には差が出ない。現場責任者の個々の技術が高いからこそ、粒のそろった建物をお渡しできるのはあると思う。
森田:このスタイルは、うちが中堅ゼネコンなので、細分化できるほどたくさん人がいないからというのもあると思います。その特徴を活かして強みにした結果だと思いますよ。
髙坂:あとは創業からの歴史が長いので、付き合いの長い会社が多く、職人さんから直接教わる機会も多いのも関係があるな。新人のころから技量の確かな職人の仕事を、間近で見て学べるので、技術に関しては多くのことを吸収できていると思いますよ。
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125年かけて研きあげてきた
独自技術のヒミツなぜ、古久根建設で建てた建物は、
品質が良いのですか?細谷:歴史が長く、様々な建物を経験してできた知識が蓄積されているからですね。
髙坂:施工前には各部門長と打ち合わせをします。その時にフォローシートという、この工事はここに気を付けたほうがいいなど、うちで蓄積されたデータに基づいた、120くらいのチェック項目がある資料を使っています。
森田:施工をするためには、設計者の意図を施工者に伝える資料(設計図書)が必要ですが、わかる人が見れば、このチェックリストだけで建物を建てられるほど、全工程が網羅されています。
髙坂:このフォローシートがあるから、長年の知見が現場で再現できます。竣工したら、その結果を検討会でフィードバックする、これを創業からずっと繰り返しています。先ほどの個々が技術を持っている話につながりますが、所長の数だけ技術があり、そういう技術を持つ方が集まる会議があります。そこでお互いの技術を検討しあい、古久根建設としての最適解を導き出すこともしています。
細谷:そしてその結果を新人の時から伝授され、所長として現場で再現できるようになると、弊社の技術者として一人前というわけです。
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人が自然に育っていける環境を会社が整えてくれている
技術の伝承には若手が育つ必要がありますが、育成方針はありますか?
髙坂:うちは社内に人間関係の垣根がなく、どこの部署にも何でも相談ができて、人から人へと技術が伝承しやすい環境があるよね。
森田:会社が大きくなっても、この文化は変わらないと思うな。というか、うちの技術を守るためには、この風土は守らないとね。
髙坂:自分たちが新人だったころ、何かを具体的に教わったというよりは、諸先輩方がしていることを見て、自然に同じことをするようになった。だから特別な育成方針があるわけではなくて、自然に人が育つ環境を、会社が整えてくれているのだと思います。
部下との距離感はどのような感じですか?
髙坂:指導はその人に合わせる。あと、ごはんやお酒、これは誘うけど、断ってもいい。
細谷:でもまあ、仕事中は緊張しているからね。お酒やごはんを一緒にすると、ぎゅっと距離が縮まり、ささいなことでも相談できるようになる。だからもし、聞かれたら参加した方がいいよ、とは言うね。
髙坂:この部分て全然、若い人に伝わってない気がするな。
森田:しょうがないよ、会社案内にお酒の話とか書いてる企業なんかないんだから。
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はじめは「建築やりたい」くらいでもOK
ゼロから育てます古久根建設の未来像を語っていただけますか。
髙坂:会社はもっと大きくなってほしい、1,000~2,000人規模くらい。そうなっても今と同じように、うちの技術を伝えていける環境を整えていきたい。
森田:徐々に増えるのであれば、できますよね。
細谷:今までは中堅でしたから、会社と個人の技術力の高さが光りましたが、今のままだと、現場の数が増えない。人が入って技術の伝承ができると、現場が増えて会社も大きくなると思います。
今後、どんな方に入社してほしいですか?
細谷:学習意欲があって、やる気のある人!
髙坂:うちは、楽天的でめげない人が多い気がする。人の意見を受け入れられる、いろいろと気にしない人が向いているのかも。
細谷:学部とかは気にしないでいい。学生が思っているほど建築業界は間口が狭くないし、そもそも、勉強してきたからできる仕事ではないです。
髙坂:机で学んだことは、ささやかな知識くらいのものでしたね。
森田:10のうち2、いくかいかないかくらい?
細谷:教科書とあまりにも違って『え?何してるの?』と思ったよね。
髙坂・森田:思った、思った。
髙坂:ゼロから教え育てるから、建築やりたい、くらいで大丈夫。待っています!
現場に関しては、1人の所長が全ての工事を管理するのが弊社のスタイルです。他社のゼネコンのように仕事を細分化してしまうと、携わった仕事に関しては、スペシャリストになれますが、仕事はよくわからないという状況になってしまう。でも、弊社のように、1人の所長が全行程を把握して現場を管理すると、あらゆる工事に関した知識と経験が得られますから、必然的に個々の技術力は高くなっていきます。